専任でマンション売却、「両手仲介」で失敗!一般媒介に切り替えたとたん売れる理由

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専任でマンション売却、「両手仲介」で失敗!一般媒介に切り替えたとたん売れる理由

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一般媒介契約は都市部のマンションなどの人気物件を、早く売りたい時に適した媒介契約です。また、迷った場合、とりあえず、2社までの一般媒介にしておくと、失敗することはありません。もう売り出してから、半年以上経つがなかなか売れる気配がなくどうしていいのか迷っている場合の打開策の選択肢を不動産業界20年以上のプロが徹底解説していきます。不動産流通の本質を理解すると、打開策が見えてきます。

そもそも専任媒介契約とは

専任媒介契約は、不動産会社1社にのみに売却活動を依頼する媒介契約です。

契約期間は最長3カ月で、その間は他の不動産会社と媒介契約を結ぶことはできません。また、自分の都合で専任媒介契約を解除する場合は、契約内容次第で広告費や違約金を請求されることがあります。

特徴には次のような点が挙げられます。

・不動産会社には、7営業日以内にレインズに物件情報を掲載する義務がある
2週間に1回以上、売主へ販売状況を報告する義務がある
・不動産会社1社のみに売却活動を依頼する媒介契約
・自分で買主を探して取引することも可能

売主が自分で取引相手を見つけてこない限り、依頼を受けた不動産会社は、その物件が売却できれば売上が上がります。営業努力が無駄になるリスクが低い分、営業マンとしては、モチベーションが保ちやすいメリットがあります。

不動産会社に売却を依頼する時には、一般的には営業マンは専任媒介契約以上に誘導するため、いいなりになって、専任媒介以上を選ぶ売主が多い傾向があります。

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そもそも専属専任媒介契約とは

専属専任媒介契約は、物件の売却を完全に1社の不動産会社に一任する契約です。つまり窓口になる仲介会社は1社になります。専任媒介契約と異なるのは、専属専任媒介契約では、売主が自分で買主を見つけて取引することができない、という点です。

売主が自分で買主を見つけてきての直接取引は「不可」という決まりのため、もし直接取引してしまうと違約金が発生する可能性があるだけでなく、売却活動にかかった広告宣伝費などの費用も請求される可能性があります。

契約期間は最長3カ月とされ、期間内の解約には何らかのペナルティが課されるケースもあります。

専属専任媒介契約の特徴を整理してみます。

・不動産会社1社にのみ売却活動を依頼できる
・売主自身で購入希望者を探せない
・不動産会社は、媒介契約を結んでから5営業日以内にレインズに物件情報を掲載する義務がある
1週間に1回以上という頻度で、売主へ販売状況を報告する義務がある

専任媒介契約以上で依頼するデメリット

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営業マンのモチベーションを維持しやすいメリットは、逆に作用する場合もあり得ます。
自社の利益を確保しやすい媒介契約のため、売主が期待するほど積極的に売却活動を行ってくれないというケースがでてきます。

プロである資本力のある不動産業者が、直接レインズに登録して、専任返しを禁止している理由としては、専任になると、気持ちが緩み積極的に販売活動をしなくなるという理由と販売チャネルが限定されて時間がかかるというデメリットを感じているためです。

また、自社で買主を見つけると、売主と買主の両方から仲介手数料が入るため、この「両手取引」を狙って「囲い込み」が行われてしまう可能性もあります。

一方、資本の小さい不動産業者が、専任返しをしている理由は、また今度、おいしい物件情報が欲しいため恩を売っておきたいという心理が働くためです。

囲い込みとは、他社から物件に対する問い合わせがあっても、意図的に「商談中」「もう売れてしまいました」などと虚偽の報告をして、他社で契約させないようにすることです。最近は、商談中というと問題になるので、専任外し図面外し等巧妙化している印象です。

自社で買主を見つけるために、物件情報を意図的に広く流通させず、それによって売却が遅くなるということもありますので注意が必要です。

関連記事:両手取引と片手取引の違いは?それぞれのメリット・デメリットの最低限知っておくべきこと

専任返しとは!専任返しを知らないと不動産業界を理解できない

マンション売却時、ロケーションのいいマンションは専任で、売却依頼すると必ずといっていいほど、両手仲介を狙われます!なぜなら、数字つまり売り上げが読めるからです。どの不動産会社に依頼しようがかならず両手取引を狙われるといっても過言ではありません。

また、築年数が比較的古いが、売れるマンションの場合、買い取り業者に売却して、両手取引を狙いまた専任返しで再度、両手仲介つまり最大4回分の仲介手数料を狙うことが普通に行われています。

専任返しとは、簡単に言いますと、専任で販売することを条件に、加工できる不動産情報を渡すことです。建売用地の情報やリノベーションに適した駅近のマンション情報を渡す代わりに専任で最低3ヶ月販売させてくださいというものです。

マンションの場合、リノベーション業者に一旦抱いてもらい、再販をもらうことを狙います。

一般的に多いのが、3ヶ月の専任返しです。決済が終わってから、3ヶ月だけ専任で販売してもいいですよというような感じです。その期間が過ぎると、どの業者でも取り扱いが可能になります。買い取り業者もレインズに登録して、情報を拡散させた方が早く売れるとわかっているので、期限が切れると即レインズ登録します。

買い取りの不動産業者と仲介の営業マンがズブズブの関係の場合、売れるまで専任返しを行うこともあります。

こういったケースは、戸建にも当てはまるケースがあります。例えば、 戸建て分譲用地に適した物件の売却の依頼を受けた場合、たとえ自分のお客様や自社内にピッタリ条件が合致する人がいたとしてもその人に売ることはありません。

安易に両手仲介を目指すのではなく、まず建売業者に売ろうとします。もちろん建売業者との取引でも手数料をもらうので両手仲介です。そして建売業者には「新築一戸建てとして再販売するときには、自分が専任で売却を担当する」ことを条件としたうえで売却するのです。これを専任返しといいます。

不動産業界を理解する上で専任返しっていう言葉は、絶対に知っておかないといけません。

専任返ししてくれる買取り業者を優先的に取引されます。こうすることで最初の取引で両手仲介、再販売で両手仲介と、最大4回仲介手数料を得ることができるからです。すべてが損をする場合ばかりではなく、かなり広めの住宅用地の場合には、分割した方が高く売れる可能性があるため、売主様にもメリットが出る可能性はでてきます。

なぜこういうことが起こるのかといいますと、両手取引が合法化されているからです。

両手取引が合法化されている限り、両手仲介狙いでの囲い込みは、永遠になくなりません。

規制が厳しくなっても、水面下に潜るだけです。

アメリカでは、両手取引は禁止されています。

不動産売買仲介という仕事は、不動産を売りたい人と買いたい人を、価格面、条件面を含めた最適の組み合わせでマッチングする仕事であり、その成功報酬として仲介手数料を申し受ける取る仕組みです。 その仲介手数料だけが売り上げにつながります。売買取引における仲介手数料は、両手仲介の場合、最大で、売主様から売買価格の3%+6万円、買主様からも同額の3%+6万円を頂くことができます。片手の場合は、売り上げが2分の1になってしまいます。

別々の不動産会社の共同仲介の場合も多くありますが、1社だけで両手仲介をまず考えるのが一般的です。

現状の仕組みでは、売主から売却の依頼を受けている不動産仲介会社が他社の広告をの制限したりと有利な立場になります。売物件があればそれを広告することによって買手を集めることができ、そこで集めた買手は将来のストックにしたり、両手を狙ったりして、他社の広告を制限したりします。そのため不動産会社としては、いかに良質の売物件を集めるかが営業成績にかかわるので不動産会社は、あの手この手で売り物件を探します。

ここで大きな問題は当然売主側としては、広告に制限等かけられると売り時を逃す大きなデメリットがでてきます。

建物診断(インスペクション)サービスを無料でとアピールしたり、各社躍起になって売物件募集に励んでいる状況です。

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あなたのマンションを買いたい人が多数いますというチラシ

よくマンションのポストに入っているのが、売り求む、このマンション限定でお客様います、のチラシです。

「あなたの物件を買いたい人が多数います」「予算いくらまでで探しています」の内容のキャッチコピー は、あくまで物上げ用に作成されたものです。購入者層に関しては、顧客層がインターネットでリーチできるのに対し、売却層に関しては、年齢的に高齢者が多いため、チラシでリーチできるためチラシを週に数回定期的にまくことが一般的です。買いたい人がいますのチラシはあくまで物上げ用のチラシに過ぎず騙されてはいけません!

またポストに入るチラシだけでなく、経費をかけてよくしているのが、ダイレクトメールです。

登記簿で調べた所有者に対し、莫大な費用をかけてダイレクトメールを送っています。ポストに投函される宅配チラシをかなりの頻度で配っています。人気のあるマンションほど宅配チラシの量が多くなります。「あなたの物件を買いたい人が多数います」「予算いくらまでで探しています」の内容のキャッチコピーが印刷されたダイレクトメールをよく目にしたことがあると思います。どうやって、売主を調べたのかと思うことも多いかと思います。勘違いして、買いたい人がいると思ってしまう人も多いと思います。これは、勘違いしてはいけません。たいがいは作文であることが、普通です。

購入したいお客様がいますというチラシのほとんどは、作文でおとり広告です。

仲介手数料が売り上げの源泉となる不動産仲介の世界では、売物件の売却依頼をもらえた場合、特に大手の場合、片手だと売り上げが足りないので、その物件を売ることだけで終わらせてしまってはという意識が強く働きます。

大手の場合、ノルマが300万円~500万円なので、片手でおわらせると、ノルマが達成できません。両手取引で効率よく売り上げを達成するために、物上げに必死になります。売り手から媒介契約をもらわない限り、両手取引ができません。

そのため、顧客の希望や利益をないがしろにしてでも、自分のお客様最優先で、あるいは自社内でお客様最優先でのマッチングを優先するケースがかなりあると思います。最終的には、両手が合法化されているので、営業マンのモラルに頼るしかないのが現状です。

購入希望者には、他社物件の方が優れていたとしても自社物件に誘導、売主様から預かった物件は他社のお客さんの条件のほうが有利でも、自社のお客様を優先しようというインセンティブが必ず働く仕組みになっています。

そのため、売主様は、安く売らされていても気づかない仕組みになっています。

安く売らされていても気づかないのが両手仲介です。

両手仲介を原則行わないことをセールスポイントとする不動産会社も出てきていますが、少数派です。

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両手仲介を抑止し、囲い込みで被害にあわない方法は簡単

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両手仲介を抑止し、囲い込みで被害にあわない方法は簡単です。一般媒介を選択することです。ただ営業マンのモチベーションを保つために、2社くらいまでにとどめておくのが無難です。

基本的に、両手仲介は双方代理による利益相反を引き起こす可能性があります。両手仲介への誘導を排除するために物件登録・検索システム(レインズ)で、掲載ルールを厳格化する等の施策がとられていますが、いまのところ全く改善はされていません。水面下に潜った状態になっているだけで、より巧妙になったとも言えます。

囲い込みにあわない唯一の方法は、専任媒介で依頼しないことです。

迷ったら一般媒介にしておくと、無難です。

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両手取引にもメリットがあります。両手仲介は、売物件担当の営業マンがその物件のことを熟知しているために、よりリアルな物件説明ができ、物件のよさを伝えることができ、説得力が生まれます。

信頼できる営業マンであれば、両手取引でも問題はないと思います。

又、1000万円以下の手数料が低い額になる物件の場合、両手を前提とした方が積極的に動いてもらえる等メリットもなくはないという側面もあります。

だから一概に専任が悪いというわけではありません。いい営業マンであれば任せる価値はあると思います。任せる価値のある営業マンはごく少数派の印象です。

以上の点を踏まえた上で、売却をまかせる営業マンを探す必要がございます。

なかなか売れずに困っている場合、まず両手仲介狙いを疑う必要があります。

なぜなら、大手ほど、両手が前提のビジネスモデルで、片手の商売だとビジネスそのものが成り立たないからです。

一般媒介に切り替えたとたん売れる理由

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一般媒介に切り替えたとたん売れるということが、よく散見されます。理由としては、「専任媒介による担当営業マンの気の緩み」「限定された販売チャネル」によるものだと推測されます。

一般媒介にすると競争原理が働きます。そのため、レインズの登録義務はありませんが、各社競って、レインズ登録を行います。物上げの経費を回収したいため、片手でも取引に加わり仲介手数料を得たいという心理になるためです。ただ、営業マンのモチベーション管理も売主としてはしていかないといけませんので、2社くらいにとどめておくのが無難です。

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